detailsタグとsummaryタグとは?

HTML5で導入されたdetailsタグとsummaryタグは、
ユーザーがクリックしてコンテンツを展開したり折りたたんだりできる
インタラクティブな要素を簡単に作成するための要素です。
この機能は、FAQセクションやコンテンツの一部を隠したい場合などに非常に便利です。

基本的な使い方

detailsタグは、詳細情報や補足情報を格納するためのコンテナタグです。
その内部にsummaryタグを置くことで、ユーザーに表示するタイトル部分を設定できます。
summaryタグをクリックすると、detailsタグ内に含まれるコンテンツが表示されたり、
非表示になったりします。

<details>
<summary>もっと読む</summary>
<p>この部分には追加情報が表示されます。</p>
</details>

この例では、「もっと読む」というテキストが表示され、それをクリックすると追加の情報が表示されます。

detailsタグの用途

detailsタグは、ウェブサイトのユーザーインターフェースを向上させるためにさまざまな用途で利用されています。例えば、以下のような場面でよく使用されます。

FAQ(よくある質問)セクション

よくある質問をリスト化し、質問をクリックすると回答が表示されるようにする。

製品情報の折りたたみセクション

製品の詳細スペックや説明を必要に応じて表示・非表示にする。

長文コンテンツの要約表示

長い記事やブログ投稿の一部を折りたたんで表示し、
ユーザーが興味を持った部分だけを展開して読むことができる。

コードスニペットの表示

プログラミング関連のブログや技術文書で、
コードスニペットを折りたたんで表示し、必要に応じて展開する。

detailsタグの属性とカスタマイズ

detailsタグにはいくつかの便利な属性があります。その中でも特に重要なのはopen属性です。
この属性を設定すると、デフォルトでコンテンツが展開された状態になります。

<details open>
<summary>デフォルトで展開</summary>
<p>この部分はページが読み込まれた時点で表示されます。</p>
</details>

また、CSSを使用してdetailsタグとsummaryタグのスタイルをカスタマイズすることも可能です。
例えば、summaryタグにアイコンを追加したり、
マウスオーバー時のスタイルを変更したりすることができます。

summary {
cursor: pointer;
font-weight: bold;
}

details[open] summary {
color: blue;
}

summaryタグの応用

summaryタグはdetailsタグとともに使用されることが一般的ですが、
そのスタイルや内容を工夫することで、ユーザーインターフェースをさらに魅力的にすることができます。
例えば、以下のような工夫があります。

アイコンを追加する

summaryタグ内にアイコンを挿入し、クリック可能であることを視覚的に示す。

カスタムアニメーション

展開時のアニメーション効果を追加し、より滑らかなユーザー体験を提供する。

複数のdetailsタグを連携させる

複数のdetailsタグを使用して、1つのsummaryをクリックすると
他のdetailsが閉じるようなインタラクションを作成する。

<details>
<summary>セクション1</summary>
<p>ここにはセクション1の内容が表示されます。</p>
</details>
<details>
<summary>セクション2</summary>
<p>ここにはセクション2の内容が表示されます。</p>
</details>

アクセシビリティの考慮

detailsタグとsummaryタグは、適切に使用することでアクセシビリティを高めることができます。
これらのタグはデフォルトでスクリーンリーダーに対応しており、
視覚障害者のユーザーにも正しく認識されます。
しかし、カスタマイズする際には、すべてのユーザーにとって使いやすい設計を心掛けることが重要です。

ブラウザの互換性

detailsタグとsummaryタグは、ほとんどのモダンブラウザでサポートされていますが、
古いブラウザではサポートされていない場合があります。
そのため、必要に応じてポリフィルを使用して互換性を確保することを検討してください。

ポリフィルの使用例

古いブラウザでdetailsタグを使用する場合、
JavaScriptでポリフィルを実装して互換性を確保することができます。

if (!('open' in document.createElement('details'))) {
document.documentElement.className += ' no-details';
}

このコードは、detailsタグがサポートされていない場合に適切なクラスを追加し、
スタイルシートで代替スタイルを適用するためのものです。

まとめ

実際にdetailsタグとsummaryタグを使用する際には、上記の例を参考にして、
自分のプロジェクトに合わせたカスタマイズを施してみてください。
これらのタグを使うことで、よりインタラクティブで
魅力的なウェブサイトを構築する手助けとなるでしょう。