Figmaとは?初心者でもすぐわかるUIデザインツール入門

1. Figmaとは?クラウドで動く次世代デザインツール

Figma(フィグマ)は、ブラウザ上で動作するUI/UXデザインツールです。
従来のPhotoshopやIllustratorのようにアプリをインストールする必要がなく、
インターネット環境さえあればどこでもデザインできるのが最大の特徴です。

UI(ユーザーインターフェース)デザインとは、
アプリやWebサイトの「見た目」や「操作性」を設計する仕事。
例えば、ボタンの配置、フォームのデザイン、配色、
文字サイズなど、ユーザーが使いやすい体験を形にします。

Figmaは、このUIデザインに特化したツールとして、
Google・Netflix・Airbnbなど世界中の企業が採用しています。
特に「複数人で同時編集できる」という点が強力で、チームコラボレーションに非常に向いています。

Figmaの基本特徴まとめ

初心者でも理解しやすいように、代表的な特徴を5つに整理します。

① ブラウザ上で使える(クラウド型)

Googleドキュメントのようにリアルタイム共同編集が可能。
PCスペックに依存しにくく、データもクラウド保存なのでバックアップ不要です。

② 無料プランでも十分使える

1つのチームプロジェクト+3つのファイルまでは無料で利用可能。
練習やポートフォリオ作成には十分な範囲です。

③ コンポーネント機能で再利用できる

ボタン・ナビ・カードなどを「部品化」して使い回せます。
デザインを一括修正できるため、効率が飛躍的にアップします。

④ プロトタイプ機能で動きを確認

ページ遷移やアニメーションを設定し、実際のアプリのように操作テストが可能。
プレゼン資料やクライアント確認にも活躍します。

⑤ コーディング情報の共有が簡単

開発者モードで「CSS」「色コード」「フォントサイズ」などを自動表示。
デザイナーとエンジニアの橋渡しがスムーズになります。

Figmaを使うとできること

Figmaは、単なる「デザインツール」ではなく、
UI/UX設計・共有・管理を一貫して行えるプラットフォームです。
代表的な活用例を見てみましょう。

分類内容
WebデザインLPや企業サイト、ブログUIなどのレイアウト設計
アプリデザインiOS/Androidアプリの画面構成、アイコン配置
ワイヤーフレームページ構成を線と枠で示す設計図
UX設計ユーザー動線の設計、体験シナリオの可視化
デザインシステム配色・フォント・パーツ管理を一元化
プレゼン資料FigJamを使ったチームブレストや提案書

つまり「企画からUI設計、共有、改善」までをFigma一つで完結できるというわけです。

CanvaやAdobe XDとの違い

比較項目FigmaCanvaAdobe XD
目的UI/UXデザイン特化グラフィック・SNS投稿向けUIデザイン特化
特徴クラウド共同編集、プラグイン豊富テンプレート重視、初心者向けAdobe連携が強い
対応端末Web / Mac / WindowsWeb / アプリMac / Windows
価格無料〜有料(月額制)無料〜有料有料(Adobe CC)
チーム編集◎ リアルタイム編集△ 制限あり△ コメント共有中心

結論として、Canvaは「デザインの体験版」Figmaは「プロ仕様のUI設計ツール」といえます。
Canvaでデザインの感覚を掴み、Figmaで本格的にUIを学ぶ流れがおすすめです。

Figmaの始め方(5ステップ)

初心者が今日からFigmaを触り始めるための手順を紹介します。

STEP 1:アカウントを作成

公式サイト(https://www.figma.com/)で無料登録。
Googleアカウントで簡単にログインできます。

STEP 2:新規ファイルを作成

「New Design File」をクリックし、空白のキャンバスを開きます。
ブラウザ上で即作業可能です。

STEP 3:フレームを作る

画面サイズを指定(例:Desktop 1440px、iPhone 13など)。
UIデザインの基準となるフレームを設定します。

STEP 4:図形・テキストを配置

ツールバーから四角形・線・文字などを配置していきます。
Shift+ドラッグで整列、Option+ドラッグで複製できるのが便利です。

STEP 5:共有・コメント

右上の「Share」ボタンからURL共有が可能。
他の人がコメントを書き込むこともできます。

効率アップのための便利機能

Figmaには「知っているだけで作業効率が跳ね上がる」隠れ機能が多数あります。

オートレイアウト

要素を自動的に整列・均等配置する機能。
ボタンの中のテキストが増えても、枠サイズが自動で調整されます。

コンポーネント化

よく使うパーツ(例:ボタン、ナビバー)をまとめて再利用。
変更を一箇所に反映でき、修正漏れを防げます。

プラグイン

アイコン挿入・画像生成・AI補助など、無料で追加できる機能が豊富。
例:「Icons8」「Autoflow」「Content Reel」など。

学習のコツとおすすめ勉強法

Figmaを効果的に学ぶには「作りながら覚える」が最短ルートです。
以下のステップを意識して練習してみましょう。

  1. 模写から始める
     好きなサイトやアプリをそのままFigmaで再現してみましょう。観察力が鍛えられます。
  2. ワイヤーフレームを量産する
     構成だけを考える練習で「デザイン思考」が育ちます。
  3. 他人のデザインファイルを観察する
     Figma Communityで他の人のデータを閲覧・複製できます。プロの構成が学べます。
  4. 配色と文字組を研究する
     カラーコントラストやフォントサイズなど「読みやすさの理論」を意識しましょう。
  5. コーディングまで意識する
     HTML/CSSと連携して「実装できるデザイン」を目指すと理解が深まります。

まとめ:Figmaは「学ぶほど楽しくなる」デザインツール

Figmaは、単なるデザインソフトではなく、「デザインの考え方」を育てる学習ツールでもあります。
操作は直感的で、失敗してもUndoで戻せるので、どんどん試してみましょう。

学習のポイントは次の3つです。

  • 無料で始めてOK、触ることが最大の学び
  • コンポーネントやオートレイアウトを意識して整理する
  • Communityや他人のデザインを真似して吸収する

あなたが最初に作る1枚のUIが、将来の大きなキャリアの一歩になるかもしれません。
今日からFigmaを開いて、「デザインを言葉にできる自分」になりましょう。