コンポーネントを使うべき理由とは?Figmaで効率よくデザインするための基本【前編】
はじめに
Figmaを使い始めたばかりの方の中には、「コンポーネントって何?」「普通にコピー&ペーストすればいいのでは?」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
最初のうちは、ボタンやカード、ヘッダーなどをその都度コピーしてデザインを作っていても大きな問題はありません。
しかし、ページ数が増えたり、複数人で制作したりするようになると、管理が一気に大変になります。
そんなときに活躍するのがコンポーネント(Component)です。
Figmaを実務で使っている制作会社やWebデザイナーのほとんどは、このコンポーネント機能を活用しています。
実際に、コンポーネントを正しく使うだけでデザインの修正時間を大幅に短縮でき、品質も安定します。
この記事では、コンポーネントとは何か、なぜ使うべきなのか、初心者にもわかりやすく解説します。
コンポーネントとは?
コンポーネントとは、一言でいうと「再利用できるパーツ」のことです。
例えば、次のようなものはコンポーネントに向いています。
- ボタン
- ヘッダー
- フッター
- ナビゲーション
- カードデザイン
- アイコン
- 入力フォーム
- バナー
- 見出し
- お知らせ一覧
これらはWebサイトの中で何度も登場します。
もし毎回一から作っていたら、とても時間がかかります。
そこで、一度コンポーネントとして登録しておけば、必要な場所へ何度でも配置できます。
さらに、元となるコンポーネントを修正すれば、その変更がすべての配置先へ反映されます。
これがコンポーネント最大の魅力です。
コピーとの違い
初心者がよく疑問に思うのが、
「コピー&ペーストと何が違うの?」
という点です。
例えばボタンを20個配置したとします。
コピーしただけの場合、
- 色変更
- 角丸変更
- フォント変更
- サイズ変更
これらを20個すべて修正しなければなりません。
もし修正漏れがあれば、デザインの統一感も失われます。
一方、コンポーネントなら元のボタンを1回修正するだけで、20個すべてが更新されます。
つまり、
修正は1回だけ。
これだけでも大きな時間短縮になります。
なぜ実務では必須なのか
実際のWeb制作では、1ページだけを作ることはほとんどありません。
例えば企業サイトなら
- トップページ
- 会社概要
- サービス
- 採用
- お問い合わせ
- ブログ
など、多くのページがあります。
さらに、
- スマートフォン
- タブレット
- パソコン
それぞれのデザインも作ることがあります。
もし共通パーツをコピーだけで管理していたらどうなるでしょうか。
例えば、
「ボタンの色を変更してください。」
という依頼が来た場合、
100か所以上修正することになるかもしれません。
これでは作業時間も増えますし、修正漏れも起こりやすくなります。
だからこそ、多くの制作会社ではコンポーネントを前提にデザインを作っています。
コンポーネントを使うメリット① 修正が一瞬で終わる
一番大きなメリットはこれです。
例えば、
「ブランドカラーを変更します。」
という案件は意外と多くあります。
コピーだけなら
- ボタン
- メニュー
- カード
- バナー
などを一つずつ修正します。
しかしコンポーネントなら、元を変更するだけです。
数秒で作業が終わることも珍しくありません。
メリット② デザインが統一される
人が手作業でコピーを繰り返していると、
- ボタン幅が少し違う
- 文字サイズが違う
- アイコン位置がズレる
などの小さなズレが発生します。
こうした違いは、サイト全体の品質にも影響します。
コンポーネントなら、すべて同じデザインを使うため統一感が保たれます。
結果として、見た目が美しく、品質の高いデザインになります。
メリット③ チーム制作に強い
Figmaは共同編集が得意なツールです。
複数人で同じデザインを編集することも珍しくありません。
例えば、
- デザイナーA
- デザイナーB
- コーダー
- ディレクター
全員が同じデータを見ることがあります。
コンポーネントを使っていれば、
「このボタンが正しいデザイン」
という基準が明確になります。
そのため、人によってデザインが変わることがありません。
メリット④ コーディングしやすくなる
コンポーネントはデザイナーだけのための機能ではありません。
コーダーにとっても大きなメリットがあります。
例えば、
同じボタンが何種類も存在すると、
「どれが正しいデザインなのだろう?」
と迷うことがあります。
しかしコンポーネント化されていれば、
「このボタンをHTML・CSSで作ればいい」
という基準になります。
結果として、コーディングの品質も向上します。
メリット⑤ デザインシステムへ発展できる
コンポーネントを積み重ねていくと、
- ボタン
- カラー
- フォント
- アイコン
- フォーム
- カード
などが整理されていきます。
これがさらに発展すると「デザインシステム」と呼ばれる仕組みになります。
デザインシステムを導入すると、チーム全体で共通ルールを持ちながら制作できるため、大規模なWebサイトやサービスでも品質を維持しやすくなります。
GoogleやMicrosoftなど、多くの企業でもデザインシステムが採用されているのはそのためです。
まずはボタンから始めよう
「コンポーネントは難しそう…」
と感じる方もいるかもしれません。
ですが、最初からすべてをコンポーネント化する必要はありません。
まずは、
- ボタン
- 見出し
- カード
- アイコン
など、繰り返し使うものだけを登録するところから始めましょう。
これだけでも、デザイン作業の効率は大きく変わります。
少しずつコンポーネントを増やしていけば、自然と整理されたFigmaデータが作れるようになります。
前編まとめ
コンポーネントは「同じパーツを何度でも再利用できる」Figmaの便利な機能です。
コピー&ペーストだけでもデザインは作れますが、ページ数が増えたり修正が発生したりすると、その差は非常に大きくなります。
コンポーネントを活用することで、修正時間の短縮、デザインの統一、チームでの作業効率向上など、多くのメリットを得られます。
後編では、実際の制作現場でどのようにコンポーネントを活用しているのか、Auto LayoutやVariantsとの組み合わせ、初心者が陥りやすい失敗例、運用のコツまで詳しく解説します。

