フリーランスWeb制作者が知っておくべき税金・確定申告の基礎知識

フリーランスWeb制作者として働くなら、税金と確定申告の基礎知識は欠かせません。
会社員と違い、自分で所得を申告し、税金を納める義務があるため、知識がないと損をすることも…。

確定申告って何?
どんな税金を払うの?
節税の方法は?

そんな疑問に答えるため、本記事ではフリーランスWeb制作者が知っておくべき税金・確定申告の基礎知識を分かりやすく解説します!

フリーランスが支払う税金の種類

フリーランスになると、以下の税金を納める必要があります。

所得税

フリーランスの年間所得(売上 – 経費)が48万円を超えると発生する税金です。
所得が多いほど税率が上がる累進課税となっています。

所得税の計算方法

(売上 - 経費 - 各種控除)× 税率 = 所得税額

所得税率(2024年版)

課税所得税率控除額
195万円以下5%0円
195万円〜330万円10%97,500円
330万円〜695万円20%427,500円
695万円〜900万円23%636,000円

例:課税所得300万円の場合

300万円 × 10% - 97,500円 = 202,500円(所得税額)

住民税

前年の課税所得の10%が住民税として課される税金です。
基本的に6月に通知が届き、4回(6月・8月・10月・1月)に分けて納付します。

住民税の計算式

(課税所得 × 10%)+ 均等割(5,000円程度)

例:課税所得300万円の場合

(300万円 × 10%)+ 5,000円 ≒ 305,000円(住民税)

個人事業税

課税所得が290万円を超えた場合に課される税金です。
Web制作業は「デザイン業・請負業」に分類され、税率は5%です。

個人事業税の計算方法

(課税所得 - 290万円)× 5% = 個人事業税

例:課税所得300万円の場合

(300万円 - 290万円)× 5% = 5,000円(個人事業税)

消費税

年間売上が1,000万円を超えると、翌々年から消費税の納税義務が発生します。

課税事業者になる条件

  • 2年前の売上が1,000万円を超えている
  • 1年の途中で1,000万円を超えた場合も対象になる

売上が1,000万円以下なら納税義務なし!

フリーランスの確定申告とは?

確定申告とは、1年間の所得と税金を計算し、税務署に申告する手続きです。
フリーランスは、毎年3月15日までに確定申告を行う義務があります

確定申告のスケジュール

期間内容
1月1日〜12月31日1年間の所得を計算
翌年1月〜3月15日確定申告
6月住民税の納付開始
8月個人事業税の納付

確定申告をしないと…

  • 無申告加算税(最大20%)がかかる
  • 延滞税(年14.6%)が発生
  • 最悪の場合、脱税扱いで罰則

必ず期限内に申告しましょう!

確定申告の手順

帳簿をつける

フリーランスは、売上・経費を記録し、帳簿を作成する義務があります。
日々の取引を会計ソフトで管理すると、確定申告がスムーズになります。

おすすめの会計ソフト

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② 青色申告と白色申告の違い

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

青色申告のメリット
最大65万円の控除が受けられる
赤字を3年間繰り越せる
家族への給与を経費にできる

青色申告をすると大幅な節税が可能なので、フリーランスは「青色申告」一択!

青色申告をするには?

  • 開業届と「青色申告承認申請書」を税務署に提出(開業後2ヶ月以内がベスト)

フリーランスの節税対策

税金を抑えるために、経費をしっかり計上することが重要です。

経費になるもの
仕事用のパソコン・ソフトウェア(Adobe CC・Figmaなど)
通信費(Wi-Fi・スマホ代)
家賃の一部(自宅を仕事場にしている場合)
カフェでの打ち合わせ費用
書籍・オンライン講座の費用

経費のポイント

  • 領収書は必ず保管!
  • プライベートと仕事を分ける(事業用のクレカ・口座を作る)
  • 税理士や会計ソフトを活用する

経費をしっかり計上することで、課税所得を減らし、節税につながります!

まとめ

フリーランスWeb制作者が知っておくべき税金・確定申告の基礎知識を押さえましょう。

支払う税金

  • 所得税(累進課税・確定申告で計算)
  • 住民税(課税所得の10%)
  • 個人事業税(290万円以上で発生)
  • 消費税(売上1,000万円超で発生)

確定申告の流れ

  1. 会計ソフトで帳簿をつける
  2. 青色申告で最大65万円の控除を活用
  3. 経費をしっかり計上して節税
  4. 毎年3月15日までに申告!

税金を正しく理解し、効率的に節税して、フリーランスとして賢く働きましょう!