“div地獄”から脱出!構造的なHTMLを組むための思考法
〜タグの意味を意識すれば、コードもサイトも美しくなる〜
「divばかりのHTML」になっていませんか?
Web制作をしていると、こんなHTMLをよく見かけます。
<div class="header"></div>
<div class="container">
<div class="title"></div>
<div class="content">
<div class="text"></div>
</div>
</div>
<div class="footer"></div>
一見、整っているように見えますが…
どの要素が“何の役割”を果たしているのかが全くわかりません。
こうした「意味のないdivの連鎖」、通称 “div地獄” は、
コーディング初心者だけでなく、実務の現場でもよく起こります。
今回は、この「div地獄」から抜け出し、
構造的で読みやすいHTMLを組むための思考法を徹底解説します。
「構造的なHTML」とは何か?
HTMLとは HyperText Markup Language。
つまり、“文章の構造をマークアップ(記述)するための言語” です。
HTMLの本質は、「見た目を整えること」ではなく、
情報の意味と階層を正しく伝えること にあります。
たとえば、ニュースサイトを例に考えてみましょう。
<h1>最新ニュース</h1>
<article>
<h2>AIが変えるWeb制作の未来</h2>
<p>AIツールがコーディングの常識を変えつつあります...</p>
</article>
この構造では、検索エンジンもスクリーンリーダーも
「ページ全体のタイトル」と「個別記事のタイトル」を明確に認識できます。
見た目を整える前に、まず“文書の意味”を整理することが大切です。
「div地獄」が起きる3つの原因
① 見た目重視で構造を後回しにしている
FigmaやPhotoshopのデザインをそのままHTML化しようとすると、
構造よりもレイアウトに意識が行きがちです。
結果、タグの意味を無視したdivだらけのコードになってしまいます。
② タグの役割を理解していない
HTML5では、header、main、section、article、footerなど
多くの“意味を持つタグ”が用意されています。
しかし、これらを使い分けられないと、すべてをdivで済ませてしまう傾向があります。
③ 命名・設計のルールが曖昧
クラス名がバラバラだったり、構造を意識しない命名をしていると、
チーム開発で「このdivは何のため?」という混乱が生じます。
セマンティックタグを使って“意味を与える”
HTML5では、構造を明示できるタグが豊富に用意されています。
これを活用するだけで、可読性とSEO評価がぐっと上がります。
| タグ | 意味 | よく使う箇所 |
|---|---|---|
<header> | ページやセクションの冒頭部分 | ナビゲーション・タイトル |
<nav> | ページ内リンクの集まり | メニュー・パンくず |
<main> | ページの主要コンテンツ | 記事本文・商品情報など |
<section> | トピックごとのまとまり | 各章や機能ブロック |
<article> | 独立した内容単位 | ブログ記事・ニュース |
<aside> | 補足・広告などの脇情報 | サイドバー・関連リンク |
<footer> | セクションやページの末尾 | コピーライト・SNSリンク |
これらのタグを使うことで、
コードを「意味のある骨格」にできます。
div地獄 → 構造的HTML の変換例
Before(div地獄)
<div class="wrapper">
<div class="header"></div>
<div class="main">
<div class="content"></div>
</div>
<div class="footer"></div>
</div>
After(構造的HTML)
<header></header>
<main>
<article></article>
</main>
<footer></footer>
見た目は同じでも、コードが“意味”を持つようになります。
- スクリーンリーダーが正確にナビゲート可能
- 検索エンジンが構造を理解しやすい
- 開発者がすぐに全体構造を把握できる
つまり、「読む人」と「読む機械」の両方にやさしい設計です。
構造的に考える3ステップ
ステップ①:ページの「情報階層」を整理する
まずは、コンテンツを構造化してからタグを選ぶのが鉄則です。
例:会社紹介ページの場合
会社概要(h1)
├─ 代表挨拶(h2)
│ └─ メッセージ本文(p)
├─ 事業内容(h2)
│ └─ 各サービス(article)
└─ アクセス情報(h2)
これをそのままHTMLに落とし込めば、
自然とセマンティックな構造になります。
ステップ②:タグを「意味」で選ぶ
見た目やCSSではなく、「これは何を表しているか?」でタグを決めましょう。
| 意図 | 正しいタグ |
|---|---|
| メインタイトル | <h1> |
| 記事・ブログ | <article> |
| トピックのまとまり | <section> |
| ナビゲーション | <nav> |
| ページ全体の主軸 | <main> |
ステップ③:クラス命名で構造を補強
意味のあるHTMLをさらに読みやすくするために、
BEM(Block Element Modifier)のような命名規則を導入しましょう。
<article class="blog">
<h2 class="blog__title">div地獄からの脱出!</h2>
<p class="blog__text">構造的HTMLで読みやすく保守性UP。</p>
</article>
「構造×意味×命名」この3つが揃えば、チーム開発でも迷いのないHTMLになります。
構造を意識したCSS設計のコツ
セマンティックなHTMLを組むと、CSS設計も整理しやすくなります。
例
header {
background: #fff;
border-bottom: 1px solid #ddd;
}
main article {
margin-bottom: 40px;
}
footer {
text-align: center;
padding: 20px 0;
}
構造を反映したセレクタは、可読性が高く、デバッグも容易です。
また、.container .box .inner .text のような
深すぎるネストは、セマンティックHTMLを使えば減らせます。
セマンティックHTMLで得られる5つのメリット
- SEOに強くなる
→ 検索エンジンがページ構造を正しく理解。 - アクセシビリティ向上
→ スクリーンリーダーでも正しい順序で読み上げ。 - チーム開発での可読性UP
→ 誰が見ても意味が伝わる。 - CSS設計がシンプルに
→ 構造が明確なので、スタイル指定がわかりやすい。 - 保守性が高まる
→ デザイン変更にも柔軟に対応できる。
“div地獄”を抜けるためのチェックリスト
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
[ ] divが連続していないか? | 意味のない入れ子を作っていないか確認 |
| [ ] 見出しタグの階層が正しいか? | h1〜h3の構造が論理的か |
[ ] main・section・articleを使っているか? | コンテンツの区分が明確か |
[ ] ナビやフッターがnav・footerで定義されているか? | 主要部分をタグで分離できているか |
| [ ] クラス名に意味があるか? | boxよりservice-cardなど具体的に |
まとめ:“div地獄”は思考の整理で抜け出せる
「div地獄」は、HTMLの書き方の問題ではなく、
“構造を考えずに書いている”ことが原因です。
セマンティックHTMLは、単にタグの種類を増やすテクニックではなく、
「情報を整理して伝える」ための思考法。
まず構造を整理する
意味を持つタグを選ぶ
命名と設計で整える
この3ステップを意識すれば、あなたのHTMLは「美しく」「理解される」コードに進化します。
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