Figmaで作るデザインシステム運用ガイド:スケーラブルなUI設計とは

デザインシステムとは何か?

デザインシステムとは、
UIを一貫して設計し、効率的に開発していくための“共通ルール・資産の集合体” です。

含まれるものは大きく以下のとおり

  • UIコンポーネント(ボタン、フォーム、カードなど)
  • 色の定義(Color Tokens)
  • テキストスタイル(タイポグラフィ)
  • レイアウトルール(余白、グリッド)
  • ブランドのガイドライン
  • アクセシビリティ基準

つまりデザインシステムは
「毎回ゼロからデザインしないための仕組み」 であり、
「誰が作っても同じ品質のUIになる仕組み」でもあります。

Figmaはこれらの仕組みを1つにまとめ、スケーラブルに運用できる最強のツールです。

なぜFigmaがデザインシステムに最適なのか

Figmaがデザインシステム構築に向く理由は、次の3つです。

① コンポーネント管理が強い

Auto Layout、Variants、Properties などを活用することで
1つのコンポーネントから無数のパターンを生み出せる。

② クラウドでリアルタイム同期

スタイル・コンポーネントの変更が即座にチーム全体へ反映される。
「誰かが古い色を使う」という事故が起きにくい。

③ ライブラリ公開(Team Library)

複数のプロジェクトにまたがるUIを共有するのが簡単。
デザイン組織の拡大にも対応。

スケーラブルなUI設計とは?

スケーラブルとは、“プロジェクトが大きくなっても破綻しないUI設計” を意味します。

例えば

  • コンポーネントを増やしても崩れない
  • ページ数が100枚になっても破綻しない
  • 新しいデザイナーが来ても同じ基準で作れる
  • コード側(開発)ともズレにくい

これを実現するには
「後で整理する」ではなく、最初の設計段階で“増える前提”の仕組みを作ること が重要です。

スケーラブルなデザインシステムの構成要素

① 基礎(Foundations)

  • Color(Primary / Secondary / Semantic Colors)
  • Typography(H1〜Caption)
  • Spacing、Grid
  • Shadow、Border Radius

これがUIの“根”となる部分。

② コンポーネント(Components)

  • Button
  • Input
  • Card
  • Navigation
  • Modal
    など。

コンポーネントは Auto Layout + Variants を使うのが前提です。

③ パターン(Patterns)

コンポーネントを組み合わせると“デザインパターン”ができます。

例:

  • フォームパターン
  • 商品カードパターン
  • CTAセクション
  • 記事レイアウト

ここまで作ると、実務で“使える”デザインシステムになります。

④ ページテンプレート(Templates)

さらにパターンを組むと:

  • トップページテンプレ
  • 商品一覧テンプレ
  • フォームページテンプレ

といったテンプレートになります。

ここまで設計すると、
制作スピードが3〜5倍になることも珍しくありません。

Figmaでデザインシステムを作る手順

手順は以下の通り。

STEP1:Foundations(基礎)を作る

■ Color体系を作る

「ブランドカラー」「グレー階調」「役割色(成功・警告・エラー)」
これらをスタイル化して命名する:

Brand / Primary / 600
Brand / Primary / 400
Gray / 900
Gray / 100
Semantic / Error

■ Typography(テキストスタイル)

H1〜Body〜Captionまで階層を明確に。

Heading / H1
Heading / H2
Body / Regular
Body / Small

■ Spacing & Grid

余白ルール(8ptグリッド)が鉄板。

STEP2:コンポーネント設計(Button Example)

ボタンは最優先でコンポーネント化。

  • Auto Layout
  • Variants(Default / Hover / Disabled)
  • プロパティ設定(テキスト変更・アイコンON/OFF)

命名例:

Button / Primary
Button / Secondary
Button / Ghost

STEP3:複雑なUIをPatterns化


「商品カード」をコンポーネントで管理する

  • 画像
  • 商品名
  • 価格
  • カートボタン

これもAuto LayoutとPropertiesで柔軟に対応。

STEP4:Team Libraryで公開する

共有 → “Publish” でライブラリ化。
他プロジェクトでも呼び出せるようになります。

STEP5:ガイドラインを作る

Figma内に説明ボードを設けるのが効果的。

  • 使用禁止パターン
  • 色をどう選ぶか
  • 角丸の統一ルール
  • ボタンの距離感

NotionやFigJamと連携するとさらによいです。

スケーラブルな運用のコツ

小さく始めて、少しずつ育てる

最初から完璧を目指さない。
“必要なもの”から順番に作る。

命名ルールを固定する

命名がブレるとスケールしなくなります。
チームでルール化するのが理想。

変更はドキュメント化する

「何を、なぜ変更したか」をメモするだけで後が楽。

実装(コード)との距離を縮める

Tailwind CSSなどと命名を合わせると開発側と同期しやすい。

Figma × デザインシステムのメリットまとめ

メリット内容
一貫性UIの質が安定する
スピード制作が圧倒的に早くなる
コラボ力チームで迷わず使える
スケールページ数が増えても破綻しない
品質アクセシビリティやガイドライン遵守

Figmaでデザインシステムを作る=組織の資産をつくること
と言っても過言ではありません。

まとめ:スケーラブルなUI設計は“仕組み化”がすべて

スケーラブルなUIを作るために必要なのは
“デザインの上手さ”ではなく
“ルールをつくる力・再利用する力” です。

  • Foundationsをきちんと作る
  • コンポーネントを体系化する
  • ライブラリで共有する
  • ガイドラインで運用する

この4つだけで、あなたのデザインは確実にレベルアップします。

Figmaは「整ったデザイン」をつくるだけでなく
「整ったチーム」をつくるためのツール なのです。

#Figma #デザインシステム #UIデザイン #UXデザイン#Webデザイン #Figma初心者 #Figma学習 #コンポーネント設計#AutoLayout #デザインガイドライン #デザイン勉強