実案件で困らない!CSSバグ対応&ブラウザ検証の基本

〜「なぜか崩れる…」を最短で解決するための思考と手順〜

CSSバグは「誰でも踏む」

Web制作の実案件で、ほぼ確実に直面するのがCSSバグです。

  • Chromeでは問題ないのに、Safariで崩れる
  • PCではOKだが、スマホで横スクロールが出る
  • 特定の画面幅だけレイアウトが壊れる
  • なぜ効いているかわからないCSSがある

これらはスキル不足ではなく、CSSとブラウザの仕様差による“あるある”
重要なのは「バグを出さないこと」ではなく、どう対応するかです。

この記事では、

  • 実案件でよくあるCSSバグの正体
  • バグ対応時の正しい思考フロー
  • ブラウザ検証の基本と効率化
  • 「困らない人」が必ずやっている確認習慣

を、初心者〜実務レベルまで通用する形で解説します。

CSSバグはなぜ起きるのか?

まず大前提として知っておきたいのは、

CSSは「絶対に同じ見た目になる言語」ではない

ということです。

CSSバグの主な原因

① ブラウザごとの仕様差

  • Chrome / Safari / Firefox の解釈違い
  • iOS Safari 特有の挙動
  • 古いAndroid端末の制限

② レイアウト手法の影響

  • position:absolute 多用
  • 高さ固定 (height) 依存
  • flex/gridの理解不足

③ コンテンツ差し替え耐性の不足

  • テキスト量が増えた
  • 画像サイズが違う
  • 改行位置が変わった

実案件のCSSバグは「想定外」が原因です。

CSSバグ対応の正しい思考フロー

CSSバグ対応で最も重要なのは、
「闇雲にいじらないこと」です。

Step1:まず“再現条件”を整理する

いきなりCSSを書き換える前に、次を確認します。

  • どのブラウザで起きているか
  • どの画面幅で起きているか
  • 常に起きるか/特定条件か
  • どの要素が起点か

「SafariのSP幅だけ」「横向き時のみ」など、
条件を言語化できると解決は半分終わりです。

Step2:DevToolsで“効いているCSS”を確認

Chrome / SafariのDevToolsを使い、

  • どのCSSが適用されているか
  • 打ち消されているプロパティは何か
  • 想定外の継承が起きていないか

を確認します。

/* よくある例 */
.parent {
  display: flex;
}

.child {
  width: 100%;
}

flexの影響で思った挙動にならないケースは非常に多いです。

Step3:最小単位で原因を切り分ける

CSSバグ対応の基本は、

「削って試す」

  • クラスを一時的に外す
  • CSSをコメントアウトする
  • display:block に戻す

これで「どこが原因か」を特定します。

実案件で多発するCSSバグあるある

あるある①:height固定による崩れ

.card {
  height: 300px;
}

テキストが増えた瞬間に破綻。

対策

  • min-height を使う
  • 高さはコンテンツに任せる

あるある②:absolute依存レイアウト

.text {
  position: absolute;
  bottom: 0;
}

レスポンシブでズレやすい。

対策

  • flex / grid で自然に配置
  • absoluteは装飾目的に限定

あるある③:flexの初期値を理解していない

display: flex;

だけで起きがちな問題

  • 高さが揃わない
  • 子要素が潰れる
  • 想定外の折り返し

対策

  • flex-shrink / align-items を明示
  • 「flexは万能ではない」と理解する

ブラウザ検証の基本と優先順位

すべてのブラウザを完璧に確認する必要はありません。
優先順位が重要です。

基本の検証順

  1. Chrome(PC)
  2. Chrome DevTools(SP幅)
  3. 実機スマホ(iOS Safari)
  4. Safari(Mac)
  5. Firefox(必要に応じて)

iOS Safariは最優先
実案件でのトラブル率が最も高いです。

スマホ検証で見るべきポイント

  • 横スクロールが出ていないか
  • タップ領域が狭すぎないか
  • 固定要素が被っていないか
  • フォントが小さすぎないか

CSSバグを減らす設計習慣

① 高さを決めない設計

  • 高さはコンテンツに任せる
  • どうしても必要な場合は min-height

② レイアウトは「流れ」を意識

  • 上から下、左から右
  • positionで無理やり配置しない
  • flex/gridは役割を決めて使う

③ コンテンツが変わる前提で組む

  • テキスト2倍
  • 画像縦横比違い
  • 改行位置変化

これを想定して耐えられるCSSが、実案件で強いCSSです。

バグ対応が速い人の共通点

CSSバグ対応が得意な人には共通点があります。

① 原因を“推測”できる

「この崩れ方は、たぶんflexだな」
「Safari特有っぽいな」

経験から仮説を立てられる。

② 無闇にCSSを足さない

バグが起きるたびにCSSを追加すると、
別のバグを生みます。

まず整理、次に修正。

③ バグを“メモ”している

  • どんな条件で
  • どう直したか

これを蓄積すると、
次から同じバグで詰まらなくなります。

納品前CSSバグチェックリスト

最終確認用(保存推奨)

  • 高さ固定で崩れないか
  • 横スクロールが出ていないか
  • flex/gridの挙動は理解できているか
  • SP実機で操作しづらくないか
  • iOS Safariで致命的崩れがないか
  • テキスト量を増やしても問題ないか

まとめ:CSSバグは「対応力」で差がつく

CSSバグは避けられません。
でも、

  • 慌てない
  • 手順を守る
  • 原因を切り分ける

これができれば、
実案件で“困らない人”になります。

CSSは「知識」より「経験の整理」。
バグ対応力は、確実に積み上がるスキルです。